DELIとワインを目玉とする飲食店の 計画である。 業務範囲にファニチャー、パッケージデザインを担当する店舗スタッフとのコラボレーション、および新規業態であることから立地選定のコンサルティングを行った。 テイクアウトが可能なレストランであり、カフェ、バー、貸切ホールなど多様な機能が集約されている。 屋外からの視認性を高めるための仕掛けとして厨房カウンターを囲う入れ子状の構築物を店内に作り、窓越しにそのボリュームが浮かび上がるように照明を当てた。 往来から客が自然と入って来られるよう、内と外の境界をあいまいにする仕掛けを看板や、仕上げ材等でつくり、またそれらがガラスに映りこむ効果を積極的に活用し、都市空間に染み出すような作用を生んでいる。
コスト配分の結果として 内部は建物の躯体、および床以外の配管を露出させている。 その際、ヒューマンスケールによる幾つかのレイヤーと結界を定義した。 新たに設置する造作や配管はその定義に沿って、位置が決められている。それにより、素材それぞれが生み出す強力な磁場のような存在感が空間づくりに生かされている。、
レイヤー: H=1050の倍数による垂直方向の分割
→身体モジュールに応じた水平面: ×0=0床 ×1=1050カウンター ×2=2100天井 ×3=3150配線ダクト
結界 水平方向のゾーニング →ホール→フロントカウンター→棚壁→バックヤード 結界とはバリアーをつくることではない。定義の与えられていない空間にインター フェースを作り出すことである。空間を活性化させる作用をもつ。 レイヤー(層)とは視点を変える毎に重ね合わせの効果で見え方が変わり奥行き感を生む。
触れないが関係している要素 →照明、壁面、サイン、素材の違うカウンター、入れ子 日本の空間テイスト(建築言語)を断片的にコラージュする(竿縁天井、路地) →DELIは洋風惣菜を指す。文化を輸入しているが、逆発信の姿勢としての空間表現ができないか。
安堵感 レイヤーと結界はバリアを無くす効果を持つ。また、諸要素間にヒューマンスケールを与えることで安堵感を得ている。 計画の仕方としては内装よりも漁礁の敷設に近い。 当然使われてゆく過程で撤去されるもの、そぎ落としが存在する。 その第1段階はすでに工事中に訪れたが、必要なもの、いらないと判断されるものが常に更新され、業態としての精度を高めていくというまさにその過程であった。